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夜行花『姦淫の花』

夜行花先生の『姦淫の花』の感想です。『堕ちる花』シリーズの第二弾。大好物の兄弟ものです。

姦淫の花 (SHYノベルス)姦淫の花 (SHYノベルス)
(2009/02/26)
夜光 花

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あらすじ 大学生の磯貝誠は、人気俳優であり異母兄の尚吾とふたり、故郷である四国を離れ、東京で暮らしている。ある事件以来、兄弟という禁じられた一線を超え、ふたりは恋人の関係になっていた。だが、尚吾をなによりも大事に思いながらも後ろめたさを捨て切れない誠に対し、尚吾は抱けば抱くほど誠に溺れ、独占欲を募らせていた。そんなとき、父親が事故に遭ったとの連絡が入り…。

以下、思いっきりネタバレありですよ~。
前作よりもエロ度が格段にアップしています。正直なところ、エロの印象が強烈すぎて、一回読んだだけだと、どんなお話だっけ?と肝心なストーリーが思い起こせないという感じでした(笑)全体の3分の一くらいはそういうシーンだったような…。兄さん、エロスイッチが入ると凄まじいです。誠を壊す気か、と何度も思いましたよ(笑)バラエティーに富んだエロが展開されていましたが、特に乳首攻めが凄かったデス。先生ノリノリですね。

エロの話はさておき、今回のお話の鍵は、亡くなったと思われていた省吾の母親、薫の影でしょう。この母親、魔性なんて言葉は生ぬるい、まさに自らの狂気でもって他人を食い殺す猟奇的な人物なんです。母親の狂気は、「好きになったら殺したくなる」という言葉に尽きると思います。省吾は、幼い時に垣間見た母親の狂気を自分も受け継いでいるかもしれないという恐怖を抱いているんですね。薫はこの巻では、本当の最後まで出てこないにもかかわらず、何となく背後に潜んでいるというかお話全体を支配している感があって、彼女の怖さを引き立っています。何かホラーチックです。兄弟の父親が事故に合い、誠が襲われる、等の色々な事件と薫の影が平行して進んでいき、両者が最後で結びつくという構造が見事です。

省吾が精神的に疲弊しています。ていうか病んでますね。省吾にとって誠の存在は、アンビヴァレントなんじゃないでしょうか。自分を癒し、救ってくれる存在である一方で、誠を愛することで自分の内にある闇に気づかされる。愛すれば愛するほど、自分の中の母との親近性を自覚せざるをえなくなり、苦悩と恐怖が深まっていく。

省吾は誠をいつも自分の手の中に置いて独占したいと思っているんですよね。誠を抱くという行為は、誠が自分の手中にいることを確認して、安心したいという気持ちの表れだと思います。激しくめちゃくちゃにしても誠が自分から離れていかないか、それを試しているんです。だけど、同時に自分の独占欲からくる衝動が、誠を壊してしまうかもしれないという恐怖をも抱いている。誠を壊してしまうということは、母親と同じ道へと堕ちていくことになるわけで、そうなることが省吾は怖くてたまらないんですね。このあたりの心情・葛藤の描写がすごく面白かった。

こうしてみると、エロの濃厚な描写も、ストーリーの流れやキャラの掘り下げにおいて必然性を持っているんだなあという気がしますね。

ここまで兄の事ばかり書いてきましたが、誠は相変わらずいじらしくて可愛いです。そして強い。もちろん兄弟で愛し合うことに対する背徳感や逡巡はあるんですけど、それでも兄に付いて行く、兄の手を離さない、という意志の強さを持っている。まあいつでもどこでも盛っちゃう兄さんには困惑気味のようですが‥。でもいざ始まるとエロいんですよね…。それも無自覚で。そういうところが兄さんを煽るんですよ~。

お話の方は上でも書いたように、巻の最後でラスボス、薫が登場し、佳境に入っていくことを予想させ、次巻に続いていきます。
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テーマ : ボーイズラブ - ジャンル : 本・雑誌

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